心理学辞典では「他人の気持ちや感じ方に自分を同調させる資質や力」。
DeruQuiでは「共感の技術」が次のような効果につながると考えています。
自分自身の個性や強みを深く理解する(自己理解)
他者の個性や強みを深く理解する(他者理解)
一人ひとりの個性や強みを引き出すと同時に心理的安全性の高い場作りができる(ファシリテーション)
DeruQui 流のアイスブレーク (氷山) モデルに基づく共感の技術について紹介します。
DeruQui流 氷山 (アイスバーグ) モデル
共感の深さ ≒ 理解の深さ
例1 〜 切り口を意識する
例2 〜 自分の言葉で表現する
共感の技術
共感ワークショップのご紹介
氷山 (アイスバーグ) 〜 人を (人の発言や振る舞いを) 理解するためのフレームワークの一つ。
DeruQui 流 氷山モデルは、DeruQui Styleのワークショップで「共感」を表現するために使われます。定義するのは、次の4つのレイヤ (層)。
結果
行動・知識・スキル
思考・習慣・資質
想い・人生哲学・価値観
学校教育では試験結果や知識を、社会人教育では成果や知識・スキルを重視するケースが多く見られるようです。
一方、DeruQuiは思考や資質、想いや価値観を重視します。DeruQuiが9つの資質 (別掲) を提唱し、ゼミでビジョンや価値観を大事にするのは、一人ひとりの個性や強みを深堀りするため。参加者一人ひとりが自分らしくあって欲しいと考えています。
氷山モデルのどのレイヤ (層) で共感するか、が理解の深さにつながります。例えば、医学部に合格した学生に対して共感を伝えるとして。
合格おめでとう (結果)
ものすごく勉強したね (行動)
医学の世界に進む第一歩だね (思考)
病気で苦しむ人を助けたい、という想いに近づいたね (想い)
どのレイヤで共感を伝えるかで、受け手の印象はまったく異なります。共感の深さ ≒ 理解の深さ。より深いレイヤ (層) で共感を伝えることで、理解してもらえた、と感じる度合いは強くなり、心理的安全性や自己肯定感につながります。
「僕は桃から生まれました。おじいちゃん、おばあちゃんに大切に育てられました。大きくなってから、村のために、猿・犬・雉と一緒に鬼退治をしてきました。」
桃太郎の自己紹介に対して共感を伝えてみます。ポイントの一つは「切り口 / シナリオ」を明確にすること。例えば、以下は「鬼退治」を切り口にまとめた例です。
鬼退治、おめでとう!(結果)
むっちゃ強そう! (スキル)
村のために鬼退治というのがカッコイイ (思考)
正義感が溢れてる (価値観)
いろんなレイヤ (層) から共感を示すことで、多視点・多角的に個性や強みを理解し、ときには本人が気づいていなかったところを引き出せる可能性があります。また、切り口 / シナリオを明確にすることで、本人が、多角的な視点で自分の特徴を把握することができます。
「僕は桃から生まれました。おじいちゃん、おばあちゃんに大切に育てられました。大きくなってから、村のために、猿・犬・雉と一緒に鬼退治をしてきました。」
桃太郎の自己紹介 (その1と同じ)。切り口は「チーム」。今回は、単なる感嘆表現だけではなく「自分の言葉で」共感を伝えることを意識してみます。
チームで掴んだ勝利 (結果)
実は戦略家なのかも! (スキル)
動物を率いた (しかも、犬と猿!) チームワークが光ってる! (資質・能力)
多様性を前提に個性を活かすところがステキ (哲学・価値観)
まったく違う切り口から共感を整理してみました。共感に正解は不要。前述の例とは別視点の個性や強みが見えてきます。また「自分の言葉で」共感点を表現することで、本人が新たな強みに気づくきっかけになるかも。
DeruQui Styleの場作りでは、自分、他者、さらにはファシリテーターのそれぞれが共感の技術を意識します。
自分 ⇨ 自己理解:自分自身の価値観や資質に共感することで自己肯定感につながり、想い (ビジョン) や行動しようとする考え (思考) に共感することが決意・決心につながります。
他者 ⇨ 他者理解:人の個性や強みを氷山モデルで理解し、共感を伝えることが本人の自己肯定感につながり、時には、本人が気づいていない個性や強みを引き出すこともあります。
ファシリテーター:氷山モデルの下位レイヤ (下位層) の切り口で共感を促す「問い」を投げかけることで、参加者同士の深い理解が生まれます。同時に、ポジティブな心理的変化を通して、自然と、場に心理的安全性が生まれます。
DeruQuiでは、共感の技術を身につけるための「共感ワークショップ」を実施しています。
伝え手、受け手、ファシリテータのそれぞれの立場で共感の理論をフレームワーク化、DeruQui Styleの対話を通して、参加者同士が氷山モデルに従った対話を行います。深い共感が、実は、コミュニケーションの深さにつながることが体感できます。
深い共感 (深い理解) ができる人になるために。ぜひ、ワークショップにご参加ください。